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ガラス制作工程
古代ガラス技法 パート・ド・ベール
パート・ド・ヴェールとはフランス語でガラスの練り粉という意味で紀元前メソポタミア時代に起源を持つ古代技法です。型の中に細かく砕いたガラスの粉を入れ、型ごと焼成しこの型を砕き壊してガラスを取り出す非常に手間のかかる技法です。この技法によって生まれる私の作品は一般的なガラスの硬質で冷たいイメージとは異なり柔らかで優しい質感を持っています。
粉ガラスを使用するゆえに必然的に生まれる無数の気泡が微かに透き通る光と柔らかで温もりのある質感を生み出すのです。
1 粘土やシリコンで制作した原型を使用します
10 ダイヤモンドが付いた専用の機械で削り、磨いて仕上げていきます
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絵画制作工程
刷毛と歯ブラシを使ったスパッタリング技法
絵の具の細かな粒子を画面に飛ばし、その集積で絵を描いています。
「指先の感覚を大事にしたいからエアガンは使いたくない」そんな思いで色々試した結果、刷毛と歯ブラシが私の表現したい技法にピッタリの道具になりました。
まずは、大きな刷毛で薄く溶いた絵の具を画面に塗っていきます。全体に雰囲気が出たところで歯ブラシに移っていきます。指の先端で毛先についた絵の具の粒子を弾いていきます。少しずつ色を変えながら色の粒の層を重ねていきます。沢山の粒子が重なり合い、ある程度の層ができてくると、絵の中に空気の流れのようなものが生まれてきます。色の粒ひとつぶひとつぶが呼吸し光り輝きだし、ぴたりとひとつになります。数えきれないほどの色の粒たちが自分のいるべき場所で響き合い、ひとつの絵となるのです。
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